少額でも効果的なIT投資

社長ブログ

こんにちは。

ユニフィニティー代表のかつらです。

内向的な性格からか、これまでどちらかというと内向きな記事が多かった気がしますが、今日はIT投資のトレンドについて書こうと思います。

企業にとってのITシステムは年々その重要性を増し、いまやITシステムこそが企業そのものと言っても過言ではありません。システム投資の成否が企業の命運を分けると言って、大げさに感じる人は少数ではないでしょうか。とはいえ、それではいざ実際にIT投資に踏み切ろうと思っても、社内担当者の不存在や、利用者側のリテラシー不足、投資対効果の不透明さなど、諸々の事情が気になってなかなか一歩踏み出せないということも多いと思います。

どうすれば、リスクをおさえて効率的で効果的なIT投資を実行できるでしょうか。

ソフトウェア製品の購入

実際、もっとも効率的なのは、すでに完成して稼働の実績もあるソフトウェア製品を購入して利用することです。

購入してみたら思っていたものと違っていたというリスクは確かにありますが、自社で同じソフトウェアを開発しようとした場合のリスクと比べたら天と地の開きがあります。それに、最近はSaaSのような提供方法が一般化してきており、自社に合わないことが判明した場合には、単に解約すればいいのです。なるべくならソフトウェアは製品の購入で済ませ、難しい開発をあえてしないということに越したことはありません。

ただ、問題はあります。

あなたの企業のビジネスロジックを完璧に包含する単一のソフトウェア製品というものは世の中に存在しませんので、必然的に多くのソフトウェア製品を組み合わせて利用することになります。そうすると、徐々にシステムの分断による問題が顕在化してきます。分断されたシステムはデータ活用に難があるだけでなく、現場に過剰な負担を強いることでエンゲージメントを低下させ、システムの実効性そのものを崩壊させます。

何を言ってるかよくわかりませんよね。

つまり、同じようなデータをあっちに入れたりこっちに入れたりしていませんか?それって面倒じゃないですか?ということです。

入力しろとうるさく言われるから入力はしているけど、面倒なので内容は適当に書いているという人はいませんか?

現場から上がってくるエクセル帳票の内容を複数のシステムに転記する役割の人が社内に何名いますか?

面倒なシステムは現場の士気を下げ、業務品質を低下させます。ソフトウェア製品の活用自体は非常に素晴らしいアイデアですが、複数のソフトウェアを社内システムとして活用する場合、それらの統合を進めないとシステム全体の効用は下がってしまいます。

こうした事態を回避するための伝統的な方法はモノリシックなシステムをスクラッチで構築することでしたが、いまや企業システムの複雑化に伴ってリスクは巨大になりすぎ、現実的な解とは言えなくなりました。もちろん今でも、SIerさんを呼んで基幹業務の全部をシステム化したいと言えば笑顔で見積り書を提示してくれると思いますが、業務要件の整理だけで億はくだらないでしょう。社内に抱えるべきIT人材の要件も一気に跳ね上がります。人材難の昨今、そんな人都合よく採用できませんよね。

海外メガベンダー製品の柔軟なカスタマイズ性という甘言に乗りますか?これも相当な覚悟がいる行為です。スクラッチでつくったほうがまだ安かったというレベルでカスタマイズ費が膨らみ続けるということも少なくありません。要するに、構築自体が失敗するリスクがあるかないかという話で、独自のカスタマイズ要件を実現しようとしたらコスト感に大きな違いはないということです。

あちらを立てればこちらが立たず。本当に困りますよね。

フロントエンド領域への投資

そこで、今日はひとつのアイデアを紹介したいと思います。

システムのフロントエンド領域(ユーザーが直に接するインターフェースの部分)で、あらゆるカスタマイズと複数システムの合成を行うというアイデアです。

いま、システムのユーザーインターフェースはかつてないほどに美しく機能的であることを求められていますが、実はそれと同時にあらゆるシステムを統合するものである必要があります。デジタルトランスフォーメーションの文脈では、一昔前に盛んだったWEBかモバイルかといった議論は終焉し、サービスやシステムはさまざまな方法で公開できるように設計した上で、ブラウザやデスクトップアプリケーション、モバイルデバイスなど、顧客や従業員がそのサービスやシステムを利用するシーンに応じて、様々なフロントエンドから最適なものを選択できる必要があります。

フロントエンドは点在するシステムの合成レイヤーであるべきなのです。

このことによる効果は絶大で、当社のお客様でも、複数システムの合成レイヤとしてフロントエンドアプリケーションを活用いただいている例は非常に多いのですが、アプリケーションの導入前と後では、従業員がシステムにアクセスする回数が数倍になることも珍しくありません。結局、使いづらい、統合されていないシステムは「嫌々使う」域を出ず本当の意味での定着は難しいわけです。

コストの違いも明らかです。統合を目指し、フルカスタムでモノリシックなシステムを構築した場合と異なり、大掛かりなカスタマイズをフロントエンド領域だけに限定することで、コストは10分の1以下になります。

メリットはまだまだあります。

フロントエンドのアプリケーションをビジネスロジックをベースに開発できるということです。ある会社にとっての競争優位につながるような特殊なビジネスロジックは、しばしば現場のオペレーションの中にあります。そうしたビジネスロジックを反映してカスタム開発したアプリケーションは企業にとっての戦略的資産となるでしょう。

アプリケーションをカスタム開発したら、当該アプリケーションに対応したシンプルでわかりやすい、RESTfulなファサードをこしらえて、例えばCRMのような中枢システムとやりとりをする際はそこを経由するようにしましょう。システムの制御可能性が改善し、CRMの入れ替え時などの要件の整理がより容易になります。

まとめ

ということで、IT投資を検討するなら、フロントエンド領域のカスタマイズとシステム合成に投資をするのが、いまだと多くの企業にとっていちばん効果的なのではないかという話でした。

ちなみにですが(笑)、当社では企業システムのフロントエンドに活用可能な高機能なアプリケーションを、マルチOS(Windows、Android、iOS)向けに、しかも一瞬で開発できるすばらしい開発プラットフォームを提供しています。

システム総入れ替えのような大博打に打って出る前に、ぜひ一度ご相談ください。

著者情報

曽良 俊介

カツラです。社長とCEO。 twitterもフォローお願いします。 https://twitter.com/shunsukekatsura

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