雑談のネタを持とうという話
こんにちは。
ユニフィニティー代表の曽良です。
こういうポジションになると、結構いろいろな人と会って話をする機会が増えるので、もともと雑談の類が得意ではない私のような人間は結構苦労します。
とはいえ、黙り込んだり話題に苦労している感じを出すわけにもいかないので、生い立ちや経歴などよく出る話題を起点に派生させやすいネタはいくつか仕込んでおいて小出しにして使ったりしていますが、急な再会とかがあるとネタ切れになりやすいです。
やはり雑談ネタもロングテールが重要なわけですが、あんまり雑なネタを披露しても却って窮地に立たされたりするので、事前のテストは重要です。
というわけで今日は、いつか使えるのではないかと思いつつもこれまで機会がなくまだ未テストである以下の話のテストをしてみたいと思っています。どうぞよろしくお願いします。
知らないおじさんとうっかり心が通じ合ってしまった話
中央分離帯になる
非常に個人的な話なのですが、私はよく休日などに近所の公園を走っています。
健康のためです。やはりどうしても運動不足気味なので、休日などまとまった時間がとれるときに、だいたい5kmから10kmくらい走ってます。
10kmだとだいたい1時間くらいで、その間暇といえば暇なので、いろいろ考え事をしたりしています。仕事のことだったりもしますが、全然意味のないしょうもないことだったりもします。まあいろいろあるわけですが、結構レギュラーに近い暇つぶしの中に、「自分が『中央分離帯』になった気持ちで行き交う人々を方向別に分離する」という遊びがあります。
何を言っているか全然わからないと思いますが、仮に公園が左側通行だったとして、自分は真ん中の「中央分離帯」の部分を走るということです。ただ実際の公園は別に左側通行でもなんでもないので、普通に人は右側を歩いていたりするわけです。当たり前ですけど。そういうときにどうするかというと、右側を歩ている人のさらに右側を走って追い抜かすわけです。要するに私が「中央」なので。私より左側であれば左側なわけです。私が追い抜かした人は、事後的に、ちゃんと左側を通行していたことになります。秩序は守られました。
そうすると次は、正面から自分の方に歩いてくる人、つまり自分と逆方向に歩いている人が、自分より左側を歩いて来たりします。私の中では左側通行ですから、進行方向が逆の人は右側を歩いていてほしいわけです。そういうときは、左側を歩いて来る人のさらに左側まで行って、すれ違うわけです。私が「中央分離帯」なので。私より右側であれば、右側なわけですね。
意味はおわかりになりましたでしょうか。本当にくだらないですよね。本当にくだらないのですが、これを徹底していると、だんだんなんか警察みたいな、秩序を守っているぞという気持ちになってきます。右側を歩いている人がいるとやれやれという気持ちになったりして。いや、全然やれやれじゃないのですが。
「右側歩き」
で、ある日、普通にいつも通り走っていると、自分と同じ進行方向なのですが、もうどうしようもなく右側を歩いている人がいたのですね。上述の通り、そういう場合は本来、その人のさらに右側を通ってあげるのが「中央分離帯」たる私の役目なのですが、かなりもう限界まで右側を歩いていらしたので、仕方なく諦めたわけです。やれやれ。勘弁してくれよとか思いながら。いや、全然勘弁してくれよじゃないんですけどね。
それで諦めて普通に左側から追い抜かしたら、向かいからたまたま掃除のおじさんが来たんです。結構いつもいるおじさんです。ちょっと変わったおじさんで、いつも掃除をしているのですが、なぜかチリトリしか持ってないんですよね。チリトリだけで、凄い音を立てながら落ち葉を掃除しています。チリトリなので、落ち葉を掃いて集めてくることには向いてないと思うのですが、道の端のあたりの落ち葉をチリトリでガガガっと掻き分けながら猫背で公園をずっと周回しています。で、見るからに歯がなくて、冬でも短パンです。公園オフィシャルの清掃の方なのかわからないのですが、結構いつもいらっしゃいます。
話を戻しますと、右側を歩いていた人を追い抜かしたらそのおじさんが向かいから来たわけですね。そうしたら、ちょうどすれ違う時に、初めてそのおじさんの声を聞いたのですが、明らかに歯がなさそうな声で、しかしはっきりと「おいおい、また右側歩きかよ、勘弁してほしいぜ」って、言ったんですよね。
いや、まったく同じこと思ってたしと思って。
この公園でそんなこと思ってるのたぶん私たち2人だけだろうなって。もうシンクロし過ぎて自分が言ったのではないかなと思って。なんか自分の歯も抜けてしまったのではないかと思った、という話なのですが、どこかで使えますかねこの話。