現場業務に最適な入力画面を自分たちで作成。
業務のデジタル化を推進

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株式会社ジーテクト

  • ユーザー事例
業界:
製造業
利用規模:
  • ペーパーレス
  • 内製
  • 業務効率化
  • 点検業務

「より軽く、より強い」車体の開発提案力と生産技術力を武器に、自動車産業における燃費や衝突安全性の向上を支えるグローバル企業である株式会社ジーテクト。
紙が多い製造現場の情報をデータ化し、作業者ごとの報告内容のばらつきをデジタルツールで解決したいと考えていました。

そこで、PCが持ち込めない作業現場で使えるスマホ・タブレット用アプリに注目し、
スモールスタートでアプリを開発できるUnifinityを採用していただきました。

技術本部 技術企画部 調達課の(写真左から)吉澤幸一様、佐々木慶太様、森岡淳様、小林徹様(以下敬称略)にお話をお伺いしました。

紙の帳票をデジタル化して、作業の品質を平準化したかった

どういった課題を認識していましたか?

――当社は主に自動車の車体骨格部品を製造するメーカーで、我々の所属する部門では車体部品の製造に必要な設備であるプレス金型を社内外より調達しています。完成した金型の品質を検査する業務が有り、それについてはもともと紙で実施していました。そうすると作業者はチェックシートをみて、そこに記載のある文章のみの簡素な検査項目に対してOKまたはNGという判断を下していくことになるのですが、その際に個人間でばらつきが出てしまうというのがもともとの課題でした。また、特に過去のトラブルや不具合の内容など、記入された内容についても検査後はファイルに保存するだけで有効に活用することができていなかったので、もったいないと感じていました。

金型の検査業務について詳しく教えていただけますか?

――完成した金型のクオリティをチェックするのですが、検査項目が150項目くらいあって、完成した金型を確認しながらそのひとつずつについてOKかNGかなどの判断をしていきます。ただ、例えば傷がないかといった項目に対して、どの程度の傷ならばOKでどの程度の傷はNGかというのは文面だけだと判断できないので、それだけだとどうしても作業者の経験や技量に左右されてしまいます。作業者によって品質が異なるようでは困るので、誰が作業をしても同じ品質ができるようなチェックシートにしたいと考えていました。

どのように解決されようとお考えになったのでしょうか?

――やはり検査に使うツールが紙だとどうしてもシンプルな文章だけになってしまうので、デジタルツールを活用して、例えばどういう状態がOKでどういう状態がNGなのかがわかる参考資料を出したり、動画や音声の情報を出すなどして、作業者の技量による部分を減らしたいと考えました。また、デジタルツールを活用すれば、単にOKかNGかといったようなある種作業者の主観にもとづく情報ではなく、具体的に数はいくつか、見た目はどうかといった客観的な情報を記録させ、OK・NGの判断をよりロジカルに下すことも可能になるはずだと考えました。

金型チェック時の様子

スモールスタートができて将来の発展性があるものを選定

Unifinityを選定していただいた経緯を教えてください

――インターネットで検索をしたり、展示会に行って『やりたいことはこうだけどできますか』と尋ねてまわったりして情報を収集しましたが、ITの業界は専門用語が多かったりとなかなか大変でした。アジャイル開発って言われてもよくわからないみたいな(笑)。Unifinityは展示会ではじめて知って、スマホ・タブレットに対応していること、マルチOSで使えること、かなり汎用的にアプリが構築できることなどが印象に残りました。メーカーや委託先にお願いしなくても自分たちでできる点はいいなと思ったのを憶えています。

どのような観点で選定なさったのでしょうか?

――いろいろ情報を収集する中で、まずPCかスマホかと言うと、やはりPCを現場に持っていって作業者が操作したりするのは現実的ではないので、デバイスはスマホやタブレットがいいだろうなということになりました。また、スモールスタートができるかどうかというのも大きなポイントでしたね。いろいろ情報収集をする中で、いまやりたいことがすべてとも限らないし、良くも悪くも自分たちのアイデアはまだ未完成で発展の余地があると感じたため、スモールスタートできてやりながら方向転換をしたり機能を追加したりしていけるものを選ぼうということになりました。最終的にUnifinityを選定したのは、コストと機能のバランスなどを考慮して決定しました。

 

アプリ開発に関してはまったく素人。それでも2か月弱で最初のアプリがかたちに

実際の導入プロセスは順調でしたでしょうか?

――導入する前はノーコードとはいえ本当に自分たちでできるかどうかという不安はありましたし、実際通信系のところなどは最初はそれこそAPIがなにかもわからない状態だったので結構苦労しましたが、そこはしっかりとサポートを受けることで何とかクリアできました。当社のアプリはSalesforceと連携して利用しているのですが、実際に自分たちがつくったアプリで入力したデータがSalesforceに入ったときは、外の世界とつながったような感覚がして感動しました。いまいくつかのアプリを並行してつくっているのですが、最初のアプリは大体2か月弱くらいでかたちにできました。

どういったメンバーが開発に参加されていらっしゃるのでしょうか?

――技術部の4名が中心になっておこなっています。モバイルアプリはもちろんITの経験自体がまったくの素人なので、画面の導線をどうつくるかや、最初は画面名の付け方や複数のアプリで共通に利用するモジュールの管理方法などもわからなかったので、サポートを受けながら自分たちなりのルールをつくっていきました。Unifinityはひとつのアプリでも画面単位などでファイルがわかれているので、分担して開発することにとても適していると思います。

 

単純なアプリでも、大きなインパクト

実際にアプリを運用してみての効果はいかがですか?

――いくつかのアプリを運用しているのですが、委託先の金型メーカーの巡回業務に利用するアプリについては特に満足しています。2018年ごろから金型製作のプロジェクト管理をSalesforceで行っていたのですが、入力画面が複雑などの課題があったため、Salesforceにスケジュールや巡回結果を登録するための比較的単純なアプリをつくりました。効果としては、金型メーカー訪問前に行う事前準備や会社に戻ってからの資料作成時間などが全部なくなっているので、少なくとも1人あたり1日に1.5時間程度の削減ができており、かかっている費用と比べてもインパクトはかなり大きいと思います。

具体的にはどのようなアプリなのでしょうか?

――いつどこのメーカーに行くというスケジュールだけ登録しておけば、そのメーカーに発注している金型に関する情報が一発で出てくるというものです。もともとはあるメーカーに訪問する際は、そのメーカーに発注している金型を調べて、確認に必要な帳票類をピックアップしてみたいな事前準備が必要だったのですが、発注している金型の一覧や、それぞれについてまだ終わっていないこと、確認しないといけないことまで必要な情報が全部アプリに出てきます。自分でつくったのでこう言ってはおかしいかもしれませんが、夢のようなシステムだと思います(笑)。

巡回アプリ

今後の展望について教えてください

――アプリを起点に業務を組み立てることで業務フロー自体の整理も進んだと思います。この「アプリを起点にする」という考え方はすごく応用がきくと思いますし、実際に他部署からもオファーがあり検討している案件もありますので、どんどん活用の領域を広げていきたいですね。将来的には海外の工場にも展開してグローバルな取り組みにしていきたいです。

スマホアプリを活用したまったく新しい
現場の効率化を、いますぐはじめてみませんか?

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